徒然雫

☆もの悲しさ疼く物語☆

微笑  *400文字の雫物語

 

≪400文字の中に、可愛さの武器による傷がもの悲しく疼く物語≫

 

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微笑

4人組の制服姿の女の子たちが、隣の席に座った。

「彼氏とはどう?」の言葉が耳をくすぐってきたので、気付かれないように彼女たちを観察する。

 

答えを焦れるように待つ三人の視線が集まっている。

肩にかかる長い髪をいじりながら、可愛らしい女の子が「クスクスクス……」と小さく笑う。

宙に浮いてしまった質問に戸惑い、笑顔が固まったままの女の子が一人。

そのやりとりを気まずそうに静観する二人。

「まぁ、色々あるんだろうね……」と引き下がる女の子。

視線を下に落としながら、可愛らしい女の子は「クスクスクス……」とまた小さく笑う。

可愛らしさを武器につけられた傷は、ジュクジュク痛む。

気にしていない振りして、何も傷付いていない振りして他の話題をみんなへ提供する女の子。

彼女をただ元気のいい女の子だと思っている女の子たち。


彼女たちから視線を外しても、私の耳には「クスクスクス……」という小さな笑い声がねっとりと絡みついたまま……。

 

 

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